運が良ければこんな景色も!<富士山麓編①>
富士山日記第63号(執筆者 環境省 富士五湖自然保護官事務所 小西)
こんにちは。
今年の富士登山シーズンも残すところ2週間を切りました。
まだまだ30度を超える暑い日が全国的に続いていますが、
富士山周辺ではふと見上げる空に秋の気配を感じています。
今回は前回の山頂で見られる自然現象に続き、
「富士山麓編」として富士山周辺での「運が良ければこんな景色も!」をご紹介します。
<逆さ富士>
池や湖などの水面に富士山が逆さに映ってみえるものです。
天気が良く、風がない日に見ることができます。
千円札の裏側にも「逆さ富士」が描かれていますが、
これは富士五湖のひとつである「本栖湖」湖畔の「中ノ倉峠」からの景色です。
ここからの景色は湖と富士山のバランスがとても美しいです。

昨年、中ノ倉峠に展望台が整備され、片道30分ほどでたどり着くことができます。
ただ本栖湖は地形の関係で、ウィンドサーフィンのメッカでもあることから風が強く、
そう簡単に「逆さ富士」は見られません。
もし見られたらとてもラッキーなんです!
富士五湖の中では精進湖が一番小さく風の影響が少ないので、レガッタが盛んで、
「逆さ富士」が見られる確率が高いです。

また、静岡県にある田貫湖も逆さ富士がきれいに見られるスポットとして有名です。

また、ふと覗いた水たまりや水を張った田んぼに「逆さ富士」が映っていることもあり、
見つけると嬉しくなります。
<ダイヤモンド富士>
富士山頂から太陽が昇る瞬間と夕日が沈む瞬間に、太陽がまるでダイヤモンドのように輝く光景が見られる現象のことです。
ダイヤモンド富士を見られるスポットは沢山ありますが、富士五湖周辺では、
10月中旬~2月末頃まで山中湖の湖畔にて日没のダイヤモンド富士を見ることができます。
(見られるポイントは日によって変わってきます。)
本栖湖畔の竜ヶ岳もお正月前後に見られるスポットとして有名です。

逆さ富士で紹介した田貫湖でも4月20日と8月20日前後に、
ダイヤモンド富士を見ることができます。
運が良ければ逆さ富士とダイヤモンド富士の共演「ダブルダイヤモンド富士」が見られるかもしれません!

秋から冬は空気も澄んで富士山を見るにはとても良い季節ですので、ぜひ遊びに来てください!
次回は“空”に注目した「運が良ければこんな景色も!」をご紹介しますので楽しみに!
<参考サイト>