2016.09.02

富士山保全協力金とトイレチップについて

富士山日記第54号(執筆者 環境省 箱根自然環境事務所 宍戸)

富士山では、平成25年度の社会実験を経て、平成26年度より富士山の山頂を目指す登山者の方から1人1000円の富士山保全協力金を頂いております。

おそらく、皆さんの1番の関心事は、その集められた協力金はどのように使われるのかということだと思います。

富士山の環境保全

仮設トイレの設置、山小屋トイレの改修、植生調査、登山道の浸食調査等に使用されています。

トイレの数が少なかったり、壊れていたら快適な登山ができませんね。下水管が繋がっていない山のトイレでは、オガクズやカキ殻やなどにより、し尿を分解するバイオトイレなどが使われています。そのようなトイレの新技術の調査のためにも協力金が使われたりもします。

登山者の安全対策

安全指導センター等運営費、登山道の整備、噴火対策用品の配備、安全指導員の配置、救護所の設置等に役立てられています。

毎年、富士山では沢山の方が、怪我をしたり病気になったりしてしまいます。登山者に対して、装備の指導や道案内をする指導員も協力金の一部から賄われています。また救護所の費用にも充てられています。そして、万が一の噴火に備え、ヘルメットなどが山小屋に配置されました。

山小屋に配備されたヘルメット

トイレチップについて

富士山保全協力金とは別に、トイレをご利用の際には、トイレチップのお支払いをお願いしています。登山の際には小銭をご用意ください。

富士山頂公衆トイレ

詳細情報

富士山保全協力金の詳細は下記にてご確認ください。