2020年の富士山の楽しみ方①「御中道」
富士山日記第89号(執筆者 環境省 富士五湖管理官事務所 小西美緒)
まだまだ暑い日が続きますが、夏の短い富士五湖エリアでは、例年であれば富士山の夏の山じまいのお祭りである日本三大奇祭の「吉田の火祭り」(毎年8月26日・27日開催)の時期が過ぎ(今年は新型コロナウィルスの影響で中止になってしまいました、)、秋の気配を感じ始めています。
富士山が「閉山」という前代未聞の夏でしたが、そんな2020年の富士山の楽しみ方をご紹介したいと思います。
ご紹介するのは「御中道」です。
御中道は富士山を信仰する「富士講」の修行の道としても使われていた五合目付近を一周する約25kmの古道で、富士山に3回登った経験のある人しか巡ることが許されなかった、とも言われています。途中崩落し危険な箇所もあるため、現在では富士スバルライン五合目~御庭までの約2.5kmが通行可能です。
今年は2300m付近にあるこの御中道が山頂に一番近づくことのできる歩道です!!
森林限界より上に向かって行く山頂までの登山道と比べ、四季折々様々な植物を見ることができ、いつも
『今日はどんな植物に出会えるかな?』
とワクワクします。
最近はコケモモの実が赤くなりつつあります(なお、採取は禁じられています)。また、溶岩や雪崩の跡、火口など富士山の自然を存分に感じられる私が大好きなルートです。アップダウンも少なく気軽にハイキングを楽しめます。
10月上旬頃からは紅葉が楽しめるようになります。特に例年10月中旬~下旬頃、カラマツが黄金に染まる景色は必見です!
路線バスは減便されるので、マイカーの方が時間的に動きやすいと思います。
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山梨県有料道路(富士スバルライン)の通行制限の変更について
御中道 標識設置工事のお知らせ
環境省では9月中旬より御中道に標識工事を実施いたします。工事に伴う通行止め等はございませんが、工事期間中ご迷惑をおかけいたします。ご理解とご協力をお願いいたします。
設置後は植物や自然についての解説が充実します。より富士山のことを知りながら散策ができるようになると思いますので、お楽しみに!
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御中道工事のお知らせ