2021.07.14

2年ぶりに富士山開山しました!

富士山日記第93号(執筆者 環境省 沼津管理官事務所 刑部美鈴)

7月1日(木)に富士山の山梨県側(吉田口)、7月10日(土)に静岡県側(須走口・御殿場口・富士宮口)が開山となり、山頂のお鉢巡りも10日より開通いたしました。
7月9日より富士山におりましたが、9日は雨、10日は早朝よりひどい風でしたが何とか御来光が見えました。

強風の中何とか見えた御来光(2021年7月10日AM4:30頃 銀明水周辺より)

7月10日、麓の街では晴れ、富士山が見えていたようですが山頂には笠雲(天候悪化を知らせる雲)がかかっていたとか。麓が晴れていても、富士山の山頂は天候が悪いこともありますし(その逆もあります)、強風になることもよくあります。

「せっかくここまで来たんだから、山頂まで行きたい、お鉢をめぐりたい」
その気持ちはよくわかりますが、自分の命と引き換えに登山をするものではありません。
かなりの強風が吹いていて自分には危険だ、と思ったら引き返す判断を下してください。

事前の準備段階から、街と山では気象条件が異なる事もふまえ、安全に登山口まで帰ってくるために必要な装備の準備、道に迷わないために自分の歩く登山道を確認する、地図を携帯する、コースタイムを調べる、などは行っておきましょう。

2021年2年ぶりに開山した富士山を安全に楽しめるよう、コロナ対策、体調管理なども併せてよろしくお願いいたします。

富士山山頂トイレの供用期間と協力金について

富士宮口登山道山頂近くにある富士山頂公衆トイレも、7月10日(土)4:00からオープンしました。
トイレをご利用の際には、トイレチップのご協力をお願いしています。登山の際には小銭をご用意ください。

一般的に富士山のトイレは、オガクズやかき殻を用いたバイオ式のトイレであるためバイオにより一次処理後は廃棄物を麓まで運んでから処理します。
このような運搬費のほか、清掃要員の人件費や施設のメンテナンスなど多くの費用が掛かってきます。
富士山頂公衆トイレ

山頂のお鉢巡りについて

残雪がないため、7月10日よりお鉢巡りも開通しております。剣ヶ峰~白山岳区間に途中落石があり、通行に注意が必要な場所がありますのでお気を付けください。
お鉢巡りの様子(2021年7月9日)
お鉢巡りの様子 (2021年7月9日)