お盆時期の富士山
富士山日記第108号(執筆者 環境省 沼津管理官事務所 アクティブレンジャー 刑部 美鈴)
8月15日(月)にお盆時期の富士山に巡視にいってきました。
静岡県では12日より台風の影響で風と雨がひどかったので、富士山に登る登山者の方は日程を変更された事と思います。
そんな影響もあってか、富士宮口から山頂に向かう登山道には多くの登山者が列をなしていました。
今回目立ったのは。。。
そんな中でも今回の巡視で特に目立ったのがゴミでした。
山に捨てられたゴミはどうなるのでしょうか?土に還る?
正解はゴミを拾っている人達がいてその人達が街に持ち帰り、分別してゴミとして捨てています。
今回特に多いなと感じたのはたばこの吸い殻や弁当・ペットボトルのゴミでした。中には五合目付近に登山に使用して壊れてしまって使用できない靴が捨てられていました。 ゴミは土に還る事は決してありません。自分で持ってきた物、使用した物は本来は山になかった物。街とは違う場所にきているので周りにゴミ箱はないですし、そのゴミはすぐには処理されません。誰か拾い集め、それを持って山をおり、分別してゴミ箱に捨てなければ風で飛ばされるかそこに残り続けます。日本で一番高い山に登りに来たというだけではなく、昔から修行の対象として登られていた歴史のある山、また自然を尊重するという意識を持って登山する様お願いしたいと日々感じています。
こんな危険も!
8月10日に吉田・須走ルートの八合五尺付近で50~60cm程度の落石が目撃されました。
山頂の周回線歩道(お鉢)も場所によっては、落石の危険があります。周回線歩道を一度歩かれた方は、その落石の多さにびっくりされた方もいらっしゃるかもしれません。富士山は日々崩れています。誰もがいつ落石にあってもおかしくない状態です。
吉田・富士宮ルートではヘルメットの無料貸し出しも行っていますので積極的に利用してください。
また、登山道のロープの外側で休憩している人を見かけますが、これはご自身の転落の恐れだけでなく落石を誘発して他の登山者に危険が及ぶ可能性がある行為なので絶対にやめてください。
閉山まで残り一ヶ月をきりました!つい先日開山したと思ったらもう閉山。残りのシーズンも大きな事故がないよう無事に閉山を迎えられればよいなと思っています。