突然の雷雨にご注意ください
落雷による人身事故が発生しています
今月5日、吉田・須走下山道9合目付近で落雷が発生。この衝撃で近くにいた下山中の家族3人が転倒し、頭や顔に軽いけがをしたほか、手足にしびれが出ました。
8月に入り、真夏の天候になると富士山に限らず夏山では雷によるリスクが高まります。
落雷だけでなく、突然のゲリラ豪雨にも注意が必要です。真夏の気候では、太陽熱で温められた空気が上昇気流で積乱雲を形成し、午後に突然の雷雨を引き起こすことがよくあります。午後の天候の急変に注意し、雨具などもすぐに取り出せるように備えておくことが必要です。
【予測と準備】雨雲レーダーの情報を察知しよう
富士登山オフィシャルサイトでは、開山期間中、トップページに雨雲レーダーや雷ナウキャストの情報を掲載しており、直近の雷雨リスクを確認することができます。また、最近ではスマホのアプリでも雨雲レーダーの情報をリアルタイムで確認できるものもあります。上手に活用して、発雷リスクを把握するようにしましょう。
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https://www.jma.go.jp/bosai/nowc/
また、午前中の早い時間帯から登山を開始するなど登山計画の見直しや、回避方法をしっかり確認しておきましょう。
【回避】突然の雷雨への対処法
登山中、雷を伴う激しい雷雨に見舞われたら、山小屋、トイレ、シェルターなど近くの施設に避難して下さい。ただし、「単なる雨宿り」はなく、あくまで命の危険を伴う雷雨の場合と理解しましょう。
下山道では、連絡道から山小屋のある登山道側に移れる場所もあります。また、吉田ルート下山道であれば、標高2,900m付近に緊急避難用の石室があり、七合目には公衆トイレがあります。七合目以下であれば、洞門(シェルター)に逃げ込んで下さい。
③ どこへの避難も困難な場合
近くに建物や施設が無く、樹林帯にいる場合、木への落雷による側撃雷の危険性が高いです。周囲の木や枝葉から4m離れて身をかがめて雷をやり過ごして下さい。
岩場であれば、抜けきるか戻るかして岩場からは離れて下さい。その上で、登山道(下山道)上でも谷側ではなく山側(山壁には触れないように)につま先立ちで姿勢低くしゃがみ込み、手で耳を塞いで、頭を低くし雷雨の通過を待ちましょう。集団で歩いている時は一人一人の間隔を2m以上あけるようにして下さい。
雨はその後も降り続けることはありますが、雷はしばらく待てば収まります。状況を見極めて、雷が収まったら安全な場所への避難を最優先に行動して下さい。
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富士山日記 第122号 夏本番! 安全で楽しい富士登山を!! (5) 雷雨待避編
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