遭難・事故のリスク情報
- 遭難・事故の発生状況
- 富士登山のリスク
山岳遭難・事故に注意
富士山は標高3,000mを超える高山ですが、その認知度から気軽な感覚で登ろうとする人が後を立たず、事故の原因になっています。
富士山は決してやさしい山ではありません。万全の装備を整え、体調の悪い時には山を下りる勇気が必要です。特に体力や登山知識のない場合は、絶対に単独行動は避けましょう。また、気象情報の把握など、安全登山の基本を守り、事故のない登山を楽しんでください。
富士山における山岳遭難・事故の発生状況
富士山では、毎年多くの遭難者や事故が発生しています。また、4つのルートによってその内容が異なっています。
富士山での遭難・事故の状況については、下記のサイト等で閲覧できます。
<山梨県>
<静岡県>
※( )内数値は、夏山期間以外の人数
※環境省による登山者数調査は、平成17年より各登山道八合目付近に赤外線カウンターを設置し計測
※令和2年は新型コロナウィルス感染症拡大防止のため、夏山期間中は閉山
富士登山のリスク
気温差
日の出2時間くらい前から山頂付近にはご来光待ちの登山者が多く見られますが、最も気温の低い時間帯に当たるため、十分な防寒対策が必要です。特に、子どもや高齢者など、体力のない人は低体温症に陥りやすくなります。
富士山頂の気温は、平地とはおよそ20度の差があり、雨や強風時には体感温度はさらに下がるため、防寒と防風対策が必須です。お盆のころでも、氷点下の気温になったり、雪が降ることもあり、予期せぬ天気のために死亡事故に繋がる可能性もあります。
天候の急変
登山開始時に晴れていても、強風、濃霧、落雷に見舞われることがしばしばあります。夏山に多い落雷は、大きな事故につながりやすいため、無理をせず、速やかに下山する判断も必要です。
特に、山頂の火口を一周する「お鉢巡り」は、吹きさらしで気象の影響を受けやすいため、強い風雨や視界のきかない濃霧の時などは非常に危険です。気象条件や自分の体調をよく考え、無理をしないことが大事です。
落石
【!】登山道以外を歩かない
落石を起こす危険性が増すため、登山道以外は絶対に歩かないようにしてください。登山道でも端を歩くと落石を起こします。もし、万が一、落石を起こしてしまった時は、大きな声で周囲に知らせましょう。
夜間登山
富士山では、山頂でご来光を見るために、多くの登山者が夜間に登ります。
十分な睡眠をとらずに登る、いわゆる「弾丸登山」はケガや健康上、問題を生じる恐れがあります。
また、夜間登山では、転倒や落石の危険があるため、必ずヘッドランプを使用しましょう。
ヘッドランプを持たない登山者が日没後に道を見失い、遭難するケースが増えています。出発前に日没時刻やルートを十分確認し、早めの行動を心がけてください。
噴火
富士山は活火山です。突発的な噴火などに備えてヘルメット、マスク、ゴーグルなどの装備を持参することを推奨します。
また噴火警戒レベルに注意し、登下山中にレベルが引き上げられた場合には、速やかに下山してください。
噴火警戒レベルについての情報については以下のページをご参照ください。